「嫌なわけないじゃん。でもさ...」

 「でも?」


 嫌じゃないんだったら、なにが不安なの?


 「なんか、緊張するっていうか・・・、だから一緒に来てほしいのっ///」


 ...急に乙女になる夏帆。

 実は夏帆、いつもはクールなのに中身はすっごく乙女だったりする。

 家には何回も遊びに行っているけど、夏帆の部屋はピンクと白だらけ。

 レースのクッションとか、天蓋付きのベッドとか。

 とにかくお姫様って感じの部屋なんだ。


 「無理無理、しかもそんな急に言われてもさ」

 いったい何を言い出すのかと思ったら、まさかそんなことだったとは。


 もし行ったとしても、絶対気まずいに決まってる。

 清水くんも2人で行きたかったから夏帆を誘ったんだろうし。


 「とにかく、絶対来てねっ!」

 「え、ちょ、待ってッ、夏帆~!」


 それだけ言うとさっさと席に帰って行った。

 そしてそのままチャイムが鳴ってしまい、
 夏帆と話すことは出来なくなってしまったのだった。