「相変わらず完璧な猫かぶりだね」

 
 半ば呆れたような声で言われる。


 「まぁね、私にできないことなんて、ほぼ無いに等しいから」

 「あんた見てるといつかバレたらいいのにって、すごい思うわ」


 なんとなーく分かったかもしれないけど、
 私は少しだけみんなのイメージと違う。

 例えば、自分がかわいいってことくらい
 幼稚園に入る前くらいのころから知ってたし、

 性格も優しいかどうかは置いといて、
 少なくとも天然ではない。


 その後も夏帆と色々話していると、

 『キーンコ―ンカーンコーン...』

  
 「あっ、チャイムなったから席もどるね」

 「うん、了解」


 1時間目は数学。憂鬱だな...
 でも寝たりはしない。

 だって、寝たら完璧じゃないでしょ。



 ーーー完璧なので、私。