というのも、こう見えてお父さん、大きな会社の副社長をしているらしく。
 だから、結構お金持ちだったりして。


 ちなみに社長はおじいちゃんなんだけど。


 お父さんは見ての通り親バカだから、私はすごく甘やかされてきたわけで。

 その結果が、今の私。


 「じゃあ私、部屋行ってるね」

 「え?もう行っちゃうの~?」


 かわいいと思っているのか、目をうるうるさせながら言ってくるお父さん。

 「うん」

 そんなことしてかわいいのは私みたいな子だけだから。


 「ご飯出来たら呼ぶわね~」

 「はーい」


 お母さんにそう返事をして、部屋に戻ることにした。