互いの身の上を話したりするうち夕刻の閉門になり、

「また会おう」

と約束を交わして島田と別れたが、

「…まさか島田どのがいたとはな」

何やら思い出したらしく、少し目尻の下がった顔で河原町通り目指し左へ折れ、高瀬川の河原へ出た。