妹の恋人[完]

新人の自己紹介などをやった後、ふらふらになりながらもいろんな部署の方の席を回り、お酒を注ぎつつ挨拶をしてまわった。

沢山の人と話をすることができたけど、かなりお酒がまわっていた俺は顔と名前を覚えることができなくて。

「まあ、この席で全員の名前を覚えるやつはまずいないけどな」

何人かの先輩に笑われながらも、皆気さくないい人ばかりでかなり安心した。

歓迎会が終わってから、若いメンバーだけで2次会のカラオケへ行くということで、新人の俺たちはそのまま強制参加。

連れられるまま近くのカラオケへ移動し、もうこれ以上お酒が飲めないと思っていた俺に、隣に座った新人の男性が水を持ってきてくれた。

「かなり飲まされてるね」

くすくすわらいながら水を手渡してくれて、ありがたく受け取りそれを口に含んだ。

「ありがとう」

顔を見ると、見たことがなくて。

胸元の名刺には、支社の名前が書いてあったので、そこから来た新人なのだろう。

「河合コウスケです」

にっこりと笑った彼が、俺に手を差し伸べてくれて。

握手を求められたと思い、俺も手を出して握ったら、大きく振って返してくれた。