妹の恋人[完]

日曜日は夕飯だけハナちゃんのお宅でお世話になり、父さん達からの電話がかかってくる時間までゆっくりさせてもらった。

カナコと家へ帰ると、ちょうど電話がかかってきて。

「もしもし!」

あわてて電話に飛びつき、カナコが電話に出た。

今週は、俺の入社式もあるけど、カナコの入学式もある。

母さんが入学式に合わせていったん帰国することになっていて。

『3日水曜日に着く便で行くから』

「いつまでいられる?」

『一週間の予定よ』

思ったよりも長くいられるようで、カナコは飛び上がって喜んでいた。

離れると自分で決めたけど、やはり大好きな母さんがいてくれるのは嬉しいんだろう。

電話を切った後、泊まりで研修へ行く俺は会うことができないことなどを話して。

明日から社会人として新しい生活が始まる俺は、いつもよりも早めに寝ることにして。

カナコも、同じ時間に部屋へと戻っていった。