妹の恋人[完]

カナコの、丁寧な字で書かれた手紙の横には、ペットボトルの水が置いてあって。

触ると、まだちょっと冷たくて。

「何時までここにいたんだ?」

ありがたく、水を飲んで着替えてからシャワーを浴び、部屋へ戻るとそのまま眠ってしまった。

翌日は、朝いつものように走りに起きたけど、カナコは来なくて。

いつ以来だろう?

一人で走る朝は気持ちいいけどなんだかさみしくて。

そんな気持ちを紛らわせるかのように、いつもよりも長距離走りこみ、珍しく息を切らせて帰ってきた。

帰宅するとカナコも帰ってきていて。

「おかえり!寝坊しちゃった!」

笑いながら朝ご飯を用意していてくれた。

「もっとゆっくりしてこればよかったのに」

まさか、朝食を作りに帰ってくるとは思っていなかったので、かなり驚いてしまって。

シャワーを浴びた後、カナコと朝ご飯を食べながら、昨日の飲み会のことを話して。

「すごいねぇ」

皆でどれだけビールを開けたかなどを教えると、目をくりくりさせて驚いていた。