妹の恋人[完]

他の人も、お酒が入ってかなり盛り上がり。

あっという間に夜が更けていった。

最終バスの時間があり、あわててお店を後にして電車に飛び乗る。

遅い時間の電車は、金曜日ということもあり結構混んでいて。

扉にもたれて立ったまま外の景色を眺めていた。

着慣れないと思っていたスーツも、この一週間で少しは慣れたような気もする。

普通の人は4月から始まる社会人生活も、少しだけ先に始めることができて、よかったのかも。

電車を降り、最終のバスに間に合ったので乗り込むと、バスもそれなりに混んでいて。

俺のようにスーツを着てお酒を飲んでいる人も多くて。

サラリーマンだななんて。

バスを降り、帰宅すると家の電気はすべて消えていた。

今日は帰りが遅くなることがわかっていたので、カナコは週末ということもあってハナちゃん宅に泊まりに行ってて。

リビングの電気をつけると、テーブルの上に手紙が置いてあった。

『おかえり!お酒飲み過ぎですよ!お水飲んでくださいね』