妹の恋人[完]

会社で過ごす一週間はあっという間で。

バイト扱いのこの期間は、完全に定時退社。

仕事というよりはお勉強をしている感じで、テストとまではいかないけど知識の確認のようなことまでされて。

4月からの研修の参考にされるらしい。

もっと、仕事の手伝いのようなことをやらされると想像していたのは俺だけじゃなくて。

初日から緊張がほぐれるような感じだったけど、一週間が終わるころには仲間意識もかなり強くて。

最終日、帰りに打ち上げと称して皆で飲みに行くことになった。

沢村さんたちにも声をかけたけど、彼らは俺たちの指導が終わった後、自分の業務が残っているとかで参加できなくて。

すごく親切でいい先輩で、皆からも信頼されていた。

「では、とりあえず一週間お疲れ!来週からもよろしく!」

研修中、一番仲良くなった河合が、率先して乾杯の音頭を取って。

「かんぱーい!」

居酒屋の奥で個室を借りて、8人が思い思いに盛り上がり。