小さいころから、転勤を繰り返していた父さん。
ここ数年は一緒に過ごしていたので、このままもう転勤もないと思っていたのだろう。
俺自身も今回の話を聞くまではもうないと思っていたし。
「ああ、それがな、行き先がアメリカなんだよ」
「え?」
きっと。
父さんの言葉が想像と違って、びっくりしたのだろう。
目を大きく見開いてから、ぱちぱちと瞬きをしていた。
「うそ・・・遠いじゃん・・・」
父さんを見ていたカナコは、視線を自分の手元に落とし、そのまま黙りこんでしまった。
「あのね、カナコ」
そんなカナコの肩に手を置き、母さんが落ち着いた声で一緒に行きましょう、と告げた。
「え?なに?」
母さんの言葉の意味が分からなかったのか、カナコが顔をあげて母さんを見つめて。
父さんも、やさしい口調で説明を始めた。
「コウヘイはもう社会人になるし、ひとりでもやっていけると思う。けどな、カナコはまだ中学生だ。一緒にアメリカへ行こう」
「や、まって。だって、高校合格したのに・・・」
突然のことに、カナコの頭の中はきっとパニックで。
見ていて、どうしたらいいのかわからずに泣きそうになっているのが正直つらかった。
ここ数年は一緒に過ごしていたので、このままもう転勤もないと思っていたのだろう。
俺自身も今回の話を聞くまではもうないと思っていたし。
「ああ、それがな、行き先がアメリカなんだよ」
「え?」
きっと。
父さんの言葉が想像と違って、びっくりしたのだろう。
目を大きく見開いてから、ぱちぱちと瞬きをしていた。
「うそ・・・遠いじゃん・・・」
父さんを見ていたカナコは、視線を自分の手元に落とし、そのまま黙りこんでしまった。
「あのね、カナコ」
そんなカナコの肩に手を置き、母さんが落ち着いた声で一緒に行きましょう、と告げた。
「え?なに?」
母さんの言葉の意味が分からなかったのか、カナコが顔をあげて母さんを見つめて。
父さんも、やさしい口調で説明を始めた。
「コウヘイはもう社会人になるし、ひとりでもやっていけると思う。けどな、カナコはまだ中学生だ。一緒にアメリカへ行こう」
「や、まって。だって、高校合格したのに・・・」
突然のことに、カナコの頭の中はきっとパニックで。
見ていて、どうしたらいいのかわからずに泣きそうになっているのが正直つらかった。

