妹の恋人[完]

俺も、年が明けてからは毎日のように塾へ顔を出すようにしていた。

塾での仕事も3月で終わり。

3月中旬からは、就職先の会社で研修も兼ねたバイトが待っていた。

皆が受験が終わったらすぐに俺も社会人になるんだ。

いまだに学生気分が抜けなくて、友達とばか騒ぎをしているのが楽しいけど。

ちゃんと毎日会社へ行き、仕事ができるのだろうか。

塾で事務仕事をしながら、そんなことを考えていて。

「浅野先生、受験が終わったら就職祝いしましょうね」

長谷川先生に遅くなったけどなんて言われて。

うれしいけど、なんだか恥ずかしい。

「ありがとうございます。お気持ちだけでいいですよ」

「いやいや、お疲れさまの意味も込めて、ぜひ飲みにでも行きましょう」

塾での仕事は、素敵な先生に出会うことができて。

子どもたちも素直な子ばかりで、自分自身も子供たちから沢山のことを教わって。

教師の道は選ばなかったけど、ここでのバイトはよかったと思う。