妹の恋人[完]

「ケーキねぇ。じゃあ、母さんも一緒に行けばいいんじゃない?」

「えー!おにいちゃんとデートするんだからね!お母さんはお邪魔虫~」

けらけらと笑いながら、びゅんととばして先を走っていくカナコ。

まだまだ幼いそんな姿を、ほっとしながらも追いかけた。



朝のバスケットコートも、試験が近いと人が少なくなる。

そんな時、久しぶりに中野君に会った。

「久しぶりだね。最近見かけなかったからどうしているかと思ったよ」

「おー。無事卒業できそう?」

おかげさまでなんて言いながらボールを投げると、中野君は受け取りながら俺はやっと3年生になれそうだよなんて。

「え?」

「あー、バイトしすぎて単位足りなかったなんてね」

なんと、見かけないと思っていたら、単位不足で留年していたのだという。

「久々にバスケやりにきたよ」

しゅっとボールをゴールに投げるけど、うまく入らずに跳ねてしまった。