妹の恋人[完]

朝晩が冷えるようになってきて、なんとなく起きるのも遅くなりつつあって。

それでも相変わらずカナコと一緒に走るのだけは欠かすことなくがんばっていた。

「受験生、風邪なんてひいてられませんから!」

気合いだけは十分なカナコだったけど、相変わらず成績の方はぱっとしないようで。

それでも、推薦入試で安心せずに受験生らしく塾へ通っていた。

「おにいちゃん、合格したらどこか連れて行ってね!」

最近のカナコの口癖で、合格したらどこかへ遊びに行きたいのだという。

「そうだなぁ。どこがいいかな?」

二人並んで走りながら、毎日のようにあれこれ案を出すものの、なかなか決まらなくて。

「いっそのこと、何か食べに行くとか?」

「うーん、じゃあケーキバイキング!あ、それだとお母さんも行きたいってうるさいよねぇ」

こんな感じで、推薦入試の行われる1月まで毎日続くのだろうか。

ちょっとうんざりしつつも、俺自身の勉強はそれなりに進んでいて。

俺ももうすぐ卒業だし、そろそろいいかな?なんて思いつつ、大学へ入ってからの4年間、ため込んだお金で車を買おうとひそかに思っていた。

カナコの合格祝いに間に合うように買うのもありかななんて、時間を見つけてはディーラーめぐりなんてして。

朝、駅まで一緒になる父さんにも相談して、車種も絞れてきていた。