妹の恋人[完]

相手にされていないなんて言いつつ、うまく言ってるんじゃないのか?

それなら、マスターが俺にささやいたのも納得できる。

「なんかはめられた気分」

ぼそっとつぶやくと、隣の土屋さんがびっくりした目で俺を見た後、ちろっと舌を出して肩をすぼめた。

「あそこの金髪美人紹介しようか?」

「いや、遠慮しておくよ」

その日は閉店まで飲み明かし、一緒に帰るというマスターと土屋さんに見送られながらタクシーで帰宅した。