妹の恋人[完]

翌日、いつものように朝早く起きると、カナコも起きていて。

俺がプレゼントしたマフラーを、さっそく付けて一緒にいつものコースを走った。

とても気に入ってくれたようで、途中で体が温まっても付けていたので帰宅したころにはいつも以上に汗をかいていて、風邪をひくんじゃないかと不安になるほど。

夕べの残りを朝ご飯にし、しばらくクリスマスの話なんかして。

「おにいちゃん、いつになったら彼女を紹介してくれるの?」

俺がもらったプレゼントを見て、カナコが頬を膨らまして文句を言っていて。

「マフラーと手袋、素敵よね」

母さんが自分の首に俺のマフラーを巻きながら、鏡を見て喜んでいる。

「大丈夫、コウヘイから取ったりしないから!」

なんて首に巻きつけたまま言っているけど、油断したら取られそうだな。

今日も父さんは仕事で、朝から出勤して行ったけど、今夜も早く帰ってくるらしい。

「昨日はごちそうだったから、今夜は粗食でいきましょうね」

なんて冷蔵庫の中身をチェックした母さんが、笑っていて。

「そうだね、食べすぎだよねぇ」

朝ご飯を食べながらカナコが笑っていて。

昨日は隣のハナちゃんたちと、かなりの大騒ぎだったらしい。

出かける前に父さんがうんざりするように言っていたっけ。