「うざい、母さんなんか大嫌い死んじゃえばいいのに‼」
私はそんな事を言うと貴重品を持って飛び出した。
とりあえず宛もなく走り続けて少しすると疲れたので私は足を止めて公園のベンチに座った。
「お嬢ちゃんどうしたの」
知らないおじさんがニヤニヤしながら声をかけてきた。
私は危ない人に絡まれたと思い、どうにか立ち去ろうと試行錯誤したが相手も粘り強く私を家へ連れ行こうとしてきた。
「きゃ、なにするんですか止めてください警察呼びますよ」
私は手を掴んできたおじさんを睨み付けた、それでもおじさんが諦めずにて今しにも拐われそうになっていると誰かが近づいてくる足音がした。
「おい!そこのおじさん何をしてる」
足音の主らしい人が来てくれた。私が安堵して男の人を見るとクラスの男子だった。
おじさんを追い払うと彼はどうしてこうなったから聞いてきた。一瞬私は話すのを躊躇ったが助けてくれたのでしぶしぶ話すことにした、理由を話すと彼は家に来ないかと行ってくれた。家にはお姉さんも居るらしく、行く宛もなかった私は頼むことにした。
お風呂にから出ると警察から電話がかかってきた。
「もしもし、○○さんのお電話でお間違えないでしょうか。今さっきお母さんとお父さんが強盗に刺されて○○病院に搬送されたので今から来て下さい」
私は背筋が凍りつくような感覚に襲われ彼に自転車を借りると急いで病院に向かった。病院につくとすでに警察官とお父さん、弟が来ていた。
弟に事情を聞くと私が出たあと家に入ってきた強盗と鉢合わせになり刺されそうになった母さんをかばってお父さんが刺されて、お母さんも後頭部を殴られて少し気を失ったが、すぐに目を覚まし私がプレゼントした財布を持っていかれそうになったので取り返そうとしたら刺されたらしい。幸いお父さんもお母さんも命に別状はなくすぐに元気になった。
「なんであんな物のために危ないことしたの」
私が涙目になりながら聞くとお母さんが怒って「なんであんなものって言うの!あれは私の宝物なんだからそんな事を言わないで」と言われて私はとうとう泣き出してしまった。私はこの日を境に母さんを大切にするようになった