廊下の女子をかき分けて入ってくる男子生徒が
二人私たちの方に向かってくる
私たちの横の席だから仕方ないという理由と
それともう一つ
「お前ら早いな!来るの。
俺なんか毎日奏のこと起こすのに
こんなにも必死だっつーのに…」
「いつも大変だね…お疲れさま碧くん!」
ふふっ、と笑って美月は碧と話している
碧こと、友井 碧(ともい あおい)
その碧の横で眠そうに
「…ねむ。帰りてえんだけど」
なんて朝からあほな事を言ってるのは
糸森 奏(いともり かなた)
「おい!お前いま来たとこだってのに
何あほなこと言ってんだよ!
てかどんだけ寝たらスッキリした顔できんだよお前」
「あんたうるさいわ」
「桜おめえなー、お前もちょっとは
かわいくおはようっ、とか言えねえのかよ!」
「碧くん!失礼だよ!」
私の毎朝はこんな感じで騒がしい