ふぅ…ついでにかき氷も奢ってもらって
気分は最高!


…もちろん味はブルーハワイね?


快晴のメニュー作りが一段落ついたら
奥でゲームしようかなーって考えてたその時。


入口で紗香がこっちを見てる。


「んー?紗香もきたのー?」


お腹いっぱいで眠かったから
能天気に答えてしまった。


「お姉ちゃん…少しは手伝いしろって
お母さんに呼ばれてるよ?」


「えぇー…」 「夏休みだしいいじゃん!」


ぷうっと頬を膨らましたが
妹には無効化のようだ。


「だーめ!」 「あ!快晴くん!」


店の奥から快晴が首だけを出して
こっちを見ている。


紗香の声が1トーン上がって
私とさっき話した声とは大違いの声になった。


「いらっしゃいませ。笑」


快晴も快晴で妹を舐めている。
止めようと思ったけどなんかチクってして
止められなかった。


「あー!また子供扱いー?」


紗香が私がさっきやった様に
頬をぷうっと膨らませている。


「ふふっ、冗談だよ。」 「かき氷あるけど…」


「食べるっ!!」


快晴ったら…紗香に甘いんだから…


「…快晴、私呼ばれたから帰るねー。」


早口で伝えると私は
もう海の家にはいなかった。


快晴が何か言いたそうだったけど
私は振り返らないで家まで走った。


…今いたら胸に棘が刺さりまくって
立ち直れそうになかったから。