快晴くんと大雨の中2人きりとか…


お姉ちゃん聞いたら羨ましがるかな?


そう思いながら雨で凹んだ砂浜の中の水を
スキップで撒き散らしていく。


「話ってなにー?」


あとを追ってきた快晴くんが叫んでいる。


雨の音にかき消されてぎりぎり聞こえるか
…だったけど。


「ねぇ…快晴くん…」


走って近づいてくる快晴くんに小さな声でいう。


きょとんとしている快晴くんをちらっと見て
内心ガッツポーズをしながらもドキドキしてる。


くるっと向きを変え快晴くんと
紗香が向き合う形になる。