ゆっこママが指さした方向に走って行くと
紗香と快晴が大雨の中話しているのが見えた。
大事な話らしく、向き合って話している。
これって…告白…!?
うそ…でしょ…
紗香が好きなのは気づいてたけど…
盗み見るのは良くないがどうしても見てしまう。
「ずっと…………とが…きだったの!」
紗香の声は時々波に消されて聞こえなかったが
やはり告白の言葉だ。
それに対し快晴は抱きつき…はしなかった。
ゆっくり下を向いている紗香の方へ歩み、
頭を優しく撫でた。
その途端紗香はしゃがみ込み海の方を向く。
「そっか…ずっと思っていたのに…紗香。」
波の音に負けないはっきりとした声。
後ろを振り返った紗香は
笑っているようだった。
「じゃあ…ね…」
