「善子ちゃん!『現実の』善子ちゃん!」
「ふふふっ...。」
「待っていなさい、ずら丸!」
本当に私達は、同じ夢に入れた。
凄いことである。
「ふふふっ!」
「あなたじゃないわ。ずら丸が探しているのは」
「そうずら。オラが探しているのは他でもない、『現実の』善子ちゃんだよ」
私が知っている善子ちゃんは、骨になった『夢の中の』私を抱いた。
そうすると、みるみるうちに人間の姿に変わっていく。
「生き返ったわよ。ほら、抱いてあげなさい」
「わっ、わぁっ。はぁ、花丸ぅっ!!!」
夢の中の善子ちゃんとまるは、笑顔で空へと帰っていった。
「さて、一件落着...ね。」
(うん。って、あれ?)
「花丸」
(何?って、もしかして)
「花丸...私のリトルデーモンになってよ」
「花丸ったら。なにを口もごもごさせてるのよ。開きなさいよ。何か食べてるの?」
「んふふ。可愛いわね。私が怖いの?」
これって...
私は感じた。
身動きが取れなくなっていることを。
あの時と。同じだ。
「ごめんね...。花丸っ...うわあぁぁあぁんっっ!!」
(私、死体になったみたい)