またあの夢...じゃない。
羽の生えた善子ちゃんが、私を抱き、目をつむっている。
でも、善子ちゃんは本物の私を抱いていない。
夢の私を抱いているのだ。
善子ちゃんの目が緩やかに開いていく。
「現実の...花丸...」
「善子ちゃん!ねえ!どうしちゃったの!」
夢の善子ちゃんは、夢の私を手放し、私の方に寄ってくる。
夢の私は皮膚がドロドロと溶け始め、骨になって下へと落ちて行く。
「私が今すぐ...楽にしてあげるからね...」
私が抱かれてしまったら、私は夢の私の様になってしまうだろう。
怖い、怖い、怖い、怖い。
「ふふふっ」
「いやぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあっ!!!」