好きで嫌いで、伝えたい

「「あのね!」」
誰もいない図書室で、
私の、僕の声が、こだまする。
顔をあげると、
彼女のあなたの顔は、
夕日のせいなのか、
暑さのせいなのか、
はたまた、この空気のせいなのか、
ほんのり紅くなっている。
キーンコーンカーンコーン
帰りの会の終わりのチャイムがなる。