彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)






「モニカちゃん達はね、凛ちゃんにはきれいでいてほしいのよ!」

「つまり手は汚すな。」

「喧嘩で汚れんのはいいけどなー!わははは!!」

「みなさんのお気持ちはありがたいですが、僕は龍星軍4代目総長ですよ!?いざとなれば、非行行為の一つや二つはー!」

「凛ちゃん、龍星軍の掟(おきて)第2条を言ってごらんなさい。」

「第2条?」




そんなのあったっけ?と思っていたら、口を揃えて彼らは言った。




「「「初代の言うことは絶対。」」」

「そういうことですか!?」



(黙って言うこと聞けって!?)



〔★凛に拒否権はなかった★〕



「文句はないな、凛道?」

「ありませんよ!僕の話はもういいです!」



これ以上言い合っても勝てるはずがない。





「それよりも−−−」




私が言いたかったことは別にある。





「話を聞く限り、九條アキナのターゲットは別にいるはずです!むしろ、無理やり理由を作って、瑞希お兄ちゃんにしてるだけな気がしますよ!?」

「わかってるじゃんか。」





その声に合わせ、カチッとジッポのなる音がした。





「アキナは、瑞希を理由にして、陽翔を失った悲しみの穴を埋めたいだけだ。」

「烈司さん。」

「ありえねぇが、仮に瑞希がやられたとしたら、次にアキナが殺すのは俺だ。」

「え!?」

「次があたし」

「ええ!?」

「その流れで行けば、4番目が俺か。」

「えええ!?」

「わはは!俺様がラスボスかっ!?」

「な、なんでそうなるんです!?」

「簡単だ。」





煙を吸って吐きながら、男前の先輩は告げる。