彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)






これはまずい!

嫌な流れになってる・・・!





(こういう話題の時、1番、困るのが~)



「わははは!!瑞希はどっちだ!?」

「お兄ちゃん的にはどうよ、瑞希?」

「みーちゃん!」

「暴露しろ、ブラコン。」

「・・・。」



(ああ・・・・・)



好きな人の反応。

どういうわけか彼は、私×カンナさん推しらしく、そのせいで、ますみちゃんの時にひどい目に合った。

プレゼントを女子3人にあげたことがわかった時も、つままれて、追い出されてしまった。



(私悪くないのに・・・・・・・)



〔★無自覚は恐ろしい★〕



答えを求める仲間に、私から視線をそらす。

しかし、すぐに視線を戻すとため息交じりに言った。





「つーか、最近思うんだけど・・・・」





そう言いながら、白い目で私を見る好きな人。






「凛・・・・女に関心ないだろう?」

「えっ!!?」






かまえていた答えと違う回答!?





「な・・・何を言いだすんですか!?」

(まさか、私の男の演技が下手過ぎる・・・!?)


「わはははは!実はホモだってか!?」

「そうじゃねぇよ!!」





百鬼の冷やかしを怒ると、ムス~とした顔で言った。





「なんつーか~感心がない言っていうか~思考が、男女の色恋ってとこまで追い付いてない感じだよなぁー?」

「お、追いついてない・・・?」

「凛、正直に答えろ。」

「な、なんでしょう?」

「彼女作るより、ダチと遊ぶ方が良いだろう?」

「はい!!」

そりゃそうよ!



(だって私、真田瑞希という彼氏がほしいんだもーん!!)



〔★今の設定では無理だ★〕



そう言った途端、瑞希お兄ちゃんが再びため息をつく。





「ほらなー?こいつ、初心って言うか、そっちまで精神年齢が追い付いてないんだよ。」





ふーとため息つきながら言う私の好きな人。





「相手からの好意に自覚も出来てない・・・俺らが無理に口出ししないで、自然の流れに任せた方がい気がすんだよなぁー?」

「てか、1番うるさく言ってるのは瑞希じゃんか?」

「そうよ!高千穂ちゃんとのこと、冷やかしてぇ~!その気にさせようとしたじゃないの!」

「瑞希が1番愚痴ってたよな~『俺の弟がこんなに女ったらしのはずがない~』って。」

「わははははは!ビバ!ブラコン!!」

「う、うるせぇな、オメーらだってそうじゃんか!?」





仲間の言葉に顔を赤くすると、私をニラみつける瑞希お兄ちゃん。