「どうした、凛?疲れてるのか?」
「え!?い、いいえ・・・」
ポンと、頭に手を置かれ、覚醒する。
横を見れば、心配そうな顔で私を見る好きな人がいた。
「大丈夫か?」
「大丈夫です!」
「そうか?軒猿を仲間に入れてから、ちゃんと寝てなくないか?目の下、クマが出来てるぞ?」
「そ、そうですか?」
いやいや。
眠れてないのは、瑞希お兄ちゃんのせいだよ・・・・。
(私を抱き枕にして寝たりするから・・・・ドキドキしちゃって、寝不足なんだから・・・)
そう文句を言ってしまえば、LOVEイベントは終わってしまう。
だから言わない私はズルいかもしれないけど、好きだから仕方ない。
「わははははは!それはそうと凛助!どっちにするんだよぉ~!?」
「何がです、百鬼さん?」
「もお、しらばっくれて!!」
「モニカちゃん?」
背後から身を乗り出し、隣から顔を近づけてくる2人に困惑する。
「何の話です?」
「わっははははははは!決まってんだろう~!?」
私の問いに、顔をニヤつかせながら百鬼が言った。
「高千穂とメガネっ子と、どっちを彼女にすんだよ~」
「どっちもしねぇーよ!!」
〔★むしろ、真田瑞希という彼氏を募集中だ★〕
「お!?生意気にも、この俺様に言い返しやがったなぁ~!?烈司!オメーの透視で見破れ!!」
「むーりー。俺、心を読む力はねぇーよ。つーか、身内や親しい人は視えませーん。」
「やる気ねぇーな、コラ!?まぁいい~俺様は高千穂が力押しして勝つ方に千円かける!」
「はあ!?」
「あたしは両方ダメに2千円!」
「はあ!?」
「俺はその他に千円♪」
「ちょ、ちょっと、みなさん!?」
「やかましいぞ、お前達。運転に集中できん。凛道は、家庭的な女性の小林涼子に千円だ。」
「注意しながら、さりげなく参加しないでください獅子島さん!!」
〔★賭けが始まった★〕


