彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)






「どうした、凛?疲れてるのか?」

「え!?い、いいえ・・・」





ポンと、頭に手を置かれ、覚醒する。

横を見れば、心配そうな顔で私を見る好きな人がいた。





「大丈夫か?」

「大丈夫です!」

「そうか?軒猿を仲間に入れてから、ちゃんと寝てなくないか?目の下、クマが出来てるぞ?」

「そ、そうですか?」



いやいや。

眠れてないのは、瑞希お兄ちゃんのせいだよ・・・・。





(私を抱き枕にして寝たりするから・・・・ドキドキしちゃって、寝不足なんだから・・・)





そう文句を言ってしまえば、LOVEイベントは終わってしまう。

だから言わない私はズルいかもしれないけど、好きだから仕方ない。





「わははははは!それはそうと凛助!どっちにするんだよぉ~!?」

「何がです、百鬼さん?」

「もお、しらばっくれて!!」

「モニカちゃん?」





背後から身を乗り出し、隣から顔を近づけてくる2人に困惑する。





「何の話です?」

「わっははははははは!決まってんだろう~!?」





私の問いに、顔をニヤつかせながら百鬼が言った。





「高千穂とメガネっ子と、どっちを彼女にすんだよ~」

「どっちもしねぇーよ!!」



〔★むしろ、真田瑞希という彼氏を募集中だ★〕



「お!?生意気にも、この俺様に言い返しやがったなぁ~!?烈司!オメーの透視で見破れ!!」

「むーりー。俺、心を読む力はねぇーよ。つーか、身内や親しい人は視えませーん。」

「やる気ねぇーな、コラ!?まぁいい~俺様は高千穂が力押しして勝つ方に千円かける!」

「はあ!?」

「あたしは両方ダメに2千円!」

「はあ!?」

「俺はその他に千円♪」

「ちょ、ちょっと、みなさん!?」

「やかましいぞ、お前達。運転に集中できん。凛道は、家庭的な女性の小林涼子に千円だ。」

「注意しながら、さりげなく参加しないでください獅子島さん!!」



〔★賭けが始まった★〕