「よかった。みんな、仲良くなれたみたいで。」

「「「「「どこがだ?」」」」」

「あ、あれ?口に出てました?」





ツッコミを入れられ、言った人達を見る。



「丸聞えだったぞ、凛?」

「ホント天然だな、凛たん?」

「そこが凛ちゃんの可愛いところ、良いところ♪」

「プラス思考ということにしといてやる、凛道。」

「わははは!平和だな、凛助〜!?」



初代メンバーが語りかけてくる。

自分の失態が恥ずかしかったので話題を変えた。




「あの、瑞希お兄ちゃん、終わりましたので・・・どうか休んで下さい。」

「そうするわ。ありがとな、凛。」

「いえ、そんな・・・!」

「凛ちゃんもお昼寝しておきなさい。今夜、夜店に出る日なんだから~♪」

「はーい、モニカちゃん。じゃ、じゃあ瑞希お兄ちゃん・・・途中までご一緒しても〜」

「いいぜ。行くぞ、凛。」




瑞希お兄ちゃんに手をひかれながら、自分達の部屋へと向かう。



「さーて、仲良しキョーダイがおねんねしてる間に飯の準備するか。」

「フン!ブラコンに関わってられるか。課題を仕上げねば。」

「あーん、お仕事なかったら、凛ちゃんと添い寝したのに〜!」

「わはははは!ミホに返事しねぇーとな!」



他の先輩方は、夕食の準備だったり、レポートだったり、仕事の打ち合わせだったり、ホステスのお姉さんへのメールで忙しいとか、移動することなくその場に残った。



(今夜はモニカちゃんのご飯か・・・美味しい洋食を作ってくれるから好きなんだよね♪まぁ、1番は瑞希お兄ちゃんだけど~!!)



〔★ブレない順位だった★〕



肩の荷も下りたこともあって、ウキウキしながら階段をのぼってた。

だから、気づかなかった。




「じゃあ瑞希お兄ちゃん、僕はこれで。」




名残惜しかったけど、部屋の前でお別れする。

欲を言えば、同じベッドで眠れたらとも思ったけど~ダメよ、ダメダメ♪だもん~





「おやすみなさ――――――」

ドン!!

「え?」





前に進もうとして、遮られる。




「お、お兄ちゃん?」




反射的に彼の顔を見て、やっと異変に気づく。

無表情で、目だけで私を見下ろしていた。




「あ・・・・え??」




何が起こったのかわからず、オロオロする。




バンッ!!


「ええ!?」




そうしているうちに、ゆく手を遮られたばかりか、壁に手をつかれ・・・彼の体に囲い込まれてしまった。




こ、これって~~~~


(流行りの壁ドン!?)





〔★今も流行っているかは、わからない★〕