彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)






「君には、新しく作った役職の中でも、総長に関わる補佐をしてほしいんだ。」

「はっ!そりゃあ、光栄だ。」

「受けてくれるかい?」

「もちろんですよぉ総長様が言うなら、なんだってしてやります」

「大河っ!!」

「よかった。」





カンナさんの声と私の声が、かぶったけど気にしない。





「じゃあ、任せた。『総長代行』はお前だ、円城寺大河。」

「はいはいはい!総長補佐をすれば・・・・・!?は?」

「腕章は、初代総長の真田瑞希さんから受け取ってくれ。お願いします、初代総長。」

「おう!来いよ、大河。」





私の言葉を受け、瑞希お兄ちゃんが円城寺君を呼んだんだけど――――――――






「「「「「「「「そ、総長代行!?」」」」」」」」





本人はもちろん、現役メンバー全員も声をそろえて役職名を叫ぶ。





「『総長代行』だぁ・・・!!?」





そう口にしながら、すごい勢いで振り返った円城寺君は、なぜか瑞希お兄ちゃんの元へ行かない。





「そ・・・『総長代行』ってなんだよ!!?」

「え?」





どういうわけか、私の方へとやってきながら言った。





「『代行』って、お前!?『代行』ってなんだよ!?」

「なにって・・・え?代行の意味知らないの??」

「そーじゃねぇよぉ!!『代行』ってことは、『代わり』ってことなんだぞ!?お前は今俺に―――――」

「うん。僕が不在の時は、『総長の代わり』をしてほしいんだ。」


「なっ!!?」


「「「「「「マジか!?」」」」」」

「うはははははは!なるほどのぉ〜!」





ギョッとする円城寺君と、聞き返す他の仲間達と、笑うヤマト。