彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)







「よくわかりませんが、まだ話は終わってないよ、円城寺君。帰ってもらったら困るよ!」

「うるせぇ!平等がモットーなら、俺に指図するな!」



「それが頭に対する態度か、円城寺大河。」

ガシッ!

「っ!?」

「え!?」






低い声に合わせ、円城寺君の肩を手荒れした手がつかむ。





「最後まで聞けや。」

「瑞希先輩!?」

「お兄ちゃん!」





円城寺君を引き留めたのは、彼が1番尊敬している元ヤン様だった。






「オメー龍星軍だろう?その龍星軍の今の頭は誰だ?」

「それは・・・・」

「総長の話は終わってない。補佐への腕章も渡し終わってない。男が中途半端な真似すんな。」

「瑞希先輩・・・」

「俺もヒマじゃない。さっさと腕章渡して、休みてぇんだよ。」

「あ・・・そういえばお兄ちゃん、仕事と夜店が重なって徹夜でしたよね・・・」

「そうだ。円城寺、最後まで聞いていけ。俺に腕章渡させろ。寝かせろ。」

「・・・・わかりました。」

「言う言葉が違うだろう?」

「っ!?す、すんませんでした・・・・!」

「そこに、『4代目総長』がつかないあたり、オメーはガキだよな。」






肩をすくめながら言うと、ジロッと私を見る瑞希お兄ちゃん。





「これでいいのか、4代目?」

「え?いいもなにも、円城寺君が帰らないならそれで助かります。」

「オメーはオメーで、もっとツッパレや!」

パン!

「いたっ!?」





ギロッとにらまれたかと思うと、平手でお尻を叩かれた。





「な、なにするんですか、お兄ちゃん!!?」




セクハラですよ!?




「『初代』って呼ばねぇーか!学芸会みたいな司会しやがって!」





真顔で言われ、言い返せなくなる。

叩かれたお尻がジンジンしたけど、なぜかときめいてしまった。




(み、みんなの前でお尻を叩くなんて・・・・エッチ!!)




〔★瑞希には下心が、凛には反省がない★〕