「凛を困らせる奴が、ナンバー2なわけあるか!しかも、全員困らせてる側になってんぞ。」
「瑞希お兄ちゃん!?」
ずっーと静かに、定位置で静観していた私の好きな人が呆れながら言う。
彼だけではない。
「凛たんがモテモテなのはわかるけど、今日はそれどころじゃないだろう~」
「烈司さん。」
「あーあ!ただでさえ競争率が高いのに~凛ちゃん、いったい誰が本命よぉ~?」
「モニカちゃん。」
「下らん。凛道の性格上、みんな同じでいいだろう。そろそろ静かにしろ。」
「獅子島さん。」
「わははははは!!今日の集まりは、新入り報告だけじゃないだろう~!?」
「百鬼さん。」
「くっ!それはそーすけど・・・」
「耐えろ、大河!今日のメインは別にある。」
「つーても秀、結果がわかりきってるぜ。なぁ、カンナ?」
「あたしに聞くな!興味ねぇ!」
「俺はリンリンに興味ある系~♪」
「うははははは!わしはこういうお祭り騒ぎが好きやねん♪」
「僕はみんなが仲良く、静かにしてくれればいいんですが・・・」
「お任せください!グダグダいうやつはこの可児良信が黙らせますっ!オラー全員静かにしろぉぉぉぉ!」
「なんか俺、すごいチームに来ちゃったなぁ~」
他の先輩達の言葉もあって、みんな静かになる。
「凛、早くメインを始めろ。」
「は、はい。それじゃあ、発表しますね~」
瑞希お兄ちゃんの合図で、左ポケットに入れていたメモ紙を取りだす。
実は今日、重大発表をする日でもあるのです。
「え~それでは、龍星軍4代目、凛道蓮による肩書発表をしたいと思いま~す。」
「おおおー!待ってました、凛さん!」
「うるせぇぞ、可児!!聞えねぇ!!」
「うははは!そういうカンナはんが1番声がデカいでぇ~!!?」
「いいや、お前だ!!アホ関西人!!!」
「おいおい、どんどん声が大きくなっていくぞ。」
「ウェイウェイウェイ!!逆にここで静かなのがヤバい系!?秀いっちてば!」
「オメーのあだ名もひでーな、秀。聞え方によればシュワッチだ。」
「俺はウルトラマンか!よ?」
「ウェイウェイウェイ!変身する系??」
「できるかぁー!?」
(私は出来るけど・・・)
菅原凛から凛道蓮に変わってる。
〔★世間ではそれを変装と言う★〕


