彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)






「凛を困らせる奴が、ナンバー2なわけあるか!しかも、全員困らせてる側になってんぞ。」

「瑞希お兄ちゃん!?」





ずっーと静かに、定位置で静観していた私の好きな人が呆れながら言う。

彼だけではない。





「凛たんがモテモテなのはわかるけど、今日はそれどころじゃないだろう~」

「烈司さん。」

「あーあ!ただでさえ競争率が高いのに~凛ちゃん、いったい誰が本命よぉ~?」

「モニカちゃん。」

「下らん。凛道の性格上、みんな同じでいいだろう。そろそろ静かにしろ。」

「獅子島さん。」

「わははははは!!今日の集まりは、新入り報告だけじゃないだろう~!?」

「百鬼さん。」

「くっ!それはそーすけど・・・」

「耐えろ、大河!今日のメインは別にある。」

「つーても秀、結果がわかりきってるぜ。なぁ、カンナ?」

「あたしに聞くな!興味ねぇ!」

「俺はリンリンに興味ある系~♪」

「うははははは!わしはこういうお祭り騒ぎが好きやねん♪」

「僕はみんなが仲良く、静かにしてくれればいいんですが・・・」

「お任せください!グダグダいうやつはこの可児良信が黙らせますっ!オラー全員静かにしろぉぉぉぉ!」

「なんか俺、すごいチームに来ちゃったなぁ~」





他の先輩達の言葉もあって、みんな静かになる。




「凛、早くメインを始めろ。」

「は、はい。それじゃあ、発表しますね~」




瑞希お兄ちゃんの合図で、左ポケットに入れていたメモ紙を取りだす。

実は今日、重大発表をする日でもあるのです。





「え~それでは、龍星軍4代目、凛道蓮による肩書発表をしたいと思いま~す。」

「おおおー!待ってました、凛さん!」

「うるせぇぞ、可児!!聞えねぇ!!」

「うははは!そういうカンナはんが1番声がデカいでぇ~!!?」

「いいや、お前だ!!アホ関西人!!!」

「おいおい、どんどん声が大きくなっていくぞ。」

「ウェイウェイウェイ!!逆にここで静かなのがヤバい系!?秀いっちてば!」

「オメーのあだ名もひでーな、秀。聞え方によればシュワッチだ。」

「俺はウルトラマンか!よ?」

「ウェイウェイウェイ!変身する系??」

「できるかぁー!?」




(私は出来るけど・・・)




菅原凛から凛道蓮に変わってる。




〔★世間ではそれを変装と言う★〕