微妙な空気になりかけたが、もう1人の忍者さんが修正してくれた。
「馬鹿ガキの言う通りでございます。」
「鉄山さん。」
「先祖は『関山』を根城(ねじろ)にする忍者集団。お仕えしていた上杉謙信公からは『軒猿』と呼ばれておりました。」
「軒猿!?」
(それじゃあー)
「関山つなぐさんが名乗っていた『軒猿』はー」
「うん。リスペクトした。」
「ご先祖様の顔に泥を塗りおって!この大馬鹿者!!」
ゴン!!
「いったー!?」
〔★親父の雷が落ちた★〕
ドヤ顔の子供を叩くと、怒気まじりに父親は言う。
「お恥ずかしい限りでございます!関が原で徳川に屈し、さらには明治維新で我らの活躍の場は変わり、仕える主はもはやおらぬのをいいことに、由緒正しい忍者の術を使って、こ奴のしたことは〜!!」
「良いじゃん!使ってこそ、意味があるだろう!?秘伝奥儀が途絶えたらもったいないじゃんか?」
「馬鹿者!!使い方によるだろう!?私利私欲のために使い、よりによって悪用するとは!!獅子島殿から連絡を受けた時、長であるお父さんが、お前のじい様がどれほど、なげかれたか!!」
「げ!?じいちゃんにバラしたの!?」
「バレてないとでも思ったか!?お前が軒猿を名乗って活動してる時点で、お見通しだったそうだ!それを、目こぼししたのが裏目に出るとは!凛道殿にご迷惑をかけるとは、まったく・・・!」
「あの・・・・あまり怒らないであげて下さい。」
「凛。」
ひと様の家庭事情に口出しするつもりはなかったんだけど、心のどこかに同情する気持ちがあった。
―手術代がいるんだ―
軒猿がなぜ、ハンターになったのか。
知ってしまっていたので言った。


