彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)






「おい!?軒猿!?」



後は何度呼びかけても返事がない。



(なにかあったのか!?)

「くそっ!!」



単車のキーをひっつかんで、ガレージに向かう。





「瑞希!?」

「どこ行くのよ!?」

「錦織町の森林の中にある廃墟ビルだ!凛が九條アキナにつかまった・・・。」

「なんだと!?」

「九條アキナぁ~・・・!?」





俺の言葉に、仲間の声がうわずる。

空気が張り付いたが無視した。

すぐに、背後から俺を追いかけてくる足音がしたから。





「オラ、瑞希!!相手は軒猿じゃなかったのか!!?」

「なんで九條アキナなのよ、みーちゃん!?」





仲間の問いかけを無視して、リモコンでガレージを開ける。

同時に単車のキーを回す。






ブロロロロロン!



「あ、瑞希先輩!」





そんな俺の行く手を遮る無数の影。



「大河!?」

「どうしたんすか、瑞希先輩!?そんなに急いで・・・・!?」



帰宅させたはずの後輩達だった。

頭の片隅では、素直に帰るとは思ってなかったが・・・・





(店の前でたむろしてたんか!?)



「忍者の件で、なんかあったんすね!?」





俺の様子で察したらしい大河が近寄ってくる。





「話は後だ!」





その通りだと言ってやればよかったが、そうすれば話が長くなる。





(アキナが関わってるってのに、もたもたしてられっかよ!)



「瑞希先輩!真っ先に教えて下さいって、約束したじゃないっすか!」

「急いでんだ!」

「ウェイウェイウェイ!鬼ヤバすぎなんすけど~?まさか、リンリンが絡んでる系―?」

「なっ!?凛さんの身に、またなにか起こってるんですか!?」

「先輩、それならあたしらも一緒にー!!」

「瑞希先輩っ!」

「ちょ、お前らっ!?」





そう言いながら、わらわらと俺に群がってくるガキ共。