「けっ!!気に入らねぇー!」
そんなモニカちゃんに、彼女の隣の席の人が文句を言う。
「声かけられたモニカはわかるが、なんで烈司と伊織までお呼びがかかるんだよ!?」
「俺の感じゃ、お前みたいな肉食系はNGだったみたいだぞー?」
「俺でも、伊勢エビの殻ごと食うような相手に声はかけん。」
「くっそ!俺様の良さを見た目で決めやがってぇ~リアルで確かめもしねぇで決めつけやがってぇ~!?モニカ、連絡するなよ!」
「しないさ。」
「え!?しないんですか?」
モニカちゃんの返事を思わず聞き返す。
「連絡しないのに、連絡先を聞いたんですか!?」
「言ったじゃん、凛ちゃん?『字のキレイな女性が良い』って。これ見て、そう思う?」
個人情報の紙が書かれた紙を見せながら聞いてくるお姉さん。
でも・・・
「少なくとも、右側に書いた女性の字は達筆ですよ?」
お習字でもしているのか、キレイな字である。
「だから凛ちゃんは可愛いんだよねぇー♪」
そんな私に、ご機嫌な顔でモニカちゃんは言った。
「俺から『連絡する』なんて、『一言も言ってない』じゃないか?」
「あ!?」
そういうこと!?
(そういう言葉の駆け引きだった!?)
「モニカちゃん、頭よすぎます!」
「しー!声が大きい・・・・勝手に撮影してきた子達もこっちに来そうだから、早く食っちまおうぜ・・・・?」
「うっ。」
パチンとウィンクされ、ドキッとする。
芸能人のカッコいいシーンを見る時みたいなドキドキ。
余計なお世話だとわかっているけど・・・・
(本当にもったいないな・・・・)
〔★凛は残念さを感じている★〕


