彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)






「30分以内に出さないと、普通の人間は酸欠で命が危なくなる。」

「貴様!!」

「勝手に動くなよ!俺がスマホで操作すれば、爆破する。」

「な!?」


(また爆弾!?)





それで前に出かけた足が止まる。





「リングに上がれ。」





動こうとして動けなくなった私に、軒猿は冷たい声で言う。





「リング、だと。」

「そうだ。お前には、俺のことを知られちまったからな~」

「そんなに俺の賞金がほしいか!?」

「お前にならわかるはずだ。」

「なにがわかるか!?人質を使ってまで、俺をおびき寄せやがって!」

「『俺』、か。激高すると主語が変わるんだったな?」

「涼子を返せ!」

「条件次第だ。」

「俺に大人しくつかまれというのか!?金の亡者め!」

「半分はな。」

「半分?」

「俺とタイマンしよう、凛道君。」





そう言うと、胸元のファスナーをゆっくりと下ろす軒猿。





「なぁ・・・しよう♪」

「え!?」





それで再び驚かされた。





「む、胸がある!?」





てっきり詰め物かと思ったけど、違う。

素肌からも盛り上がっているふくらみは、同性から見ても本物としか思えない脂肪の塊。





「どーよ?なかなかの、美乳だろう?」





おへそまで下ろすと、ファスナーから手を離しながら笑う忍者。





「目の保養になったよな?」

「なっ!?」

「となれば、サービスのお礼はバトルで良いぜ。戦ってくれるよな?」

「冗談じゃない!俺は男としか戦えない。」

「戦えるさ。僕は『まだ』どちらか決めてない。中立なんだぜ?」

「は?」


(中立??)





相手の言っている言葉の意味がわからない。

そんな私に、軒猿は更なる言葉を発する。





「プロフィール、なんて書いてあった?軒猿の時は男の姿が多かったから、男で表示されてるはずだろう。」

「え?」

「それとも・・・その口ぶりから言えば、女だったか?そーいや、スケベジジイに乳をもませたことあるからなぁ~」

「・・・・・・・何を言ってるんですか?」

「え?」





わからなくて聞き返す。

それで相手も、ん?という顔になる。

かみあわない話。





「何って、何が?」

「いや、質問に質問で返さないでくださいよ。男で表示されてるとか、女だったかって・・・何の話?」

「えっ!?」





再度聞き返せば、ギョッとされる。

そのあとで、ムスッとされてニラまれる。