「軒猿っ!!」
叫んで中へと飛び込む。
そして絶句した。
(なにこれ!?)
今までのオフィスとは違う作り。
(闘技場!?)
そうとしか思えない、正方形のリングが、部屋の中央に設置してあった。
切り出した石で出来てるみたいなので、転んだらいたそう。
受け身をとる時は気を付けよう。
「待ってたよ、凛道蓮。」
言ったのは、リングの中心部に立つ人影。
「お前は!?」
見覚えのある顔。
「関山つなぐ!?」
(ネット資料で見た人物!!)
・・・・で間違いないんだけど・・・
「ええ!?なに!?そのかっこう・・・!?」
身に着けていたのは、ルパン三世の峰不二子が着ているようなライダースーツ。
その衣装に驚いたのではない。
「じょ・・・女装!?」
「正解。」
「だ、だけど股間部分が~」
「よくわかるだろう?体のラインがハッキリわかる服だからね~」
(ふ、ふくらんでる??)
上半身が女性のように、下半身が男性のように盛り上がった身体。
(そういう服装なの・・・・??)
〔★凛は混乱してる★〕
まさか、私の冷静さを失うための作戦??
「手の込んだことをしますね・・・?」
「俺の体を見ておいてよく言うぜ。」
相手がわけのわからないことを言うが、こっちはそれどころじゃない。
「いいから涼子ちゃんを返せ!彼女はどこだ!?」
「ふ・・・・」
小さく笑うと、どこからともなくスマホを取りだす軒猿。
画面を指でタッチする。
シャララーン♪
それに合わせて、オフィス全体に響く音楽。
すぐに男の出所が特定できた。
「金庫!?」
軒猿の真後ろにある大きめの箱。
私を見たまま、軒猿は親指でその金庫を指さしながら言った。


