「きらなくていいよ、涼子ちゃん。どうしたの?」
〈その・・・・腕は、大丈夫?〉
「腕?」
〈忍者にやられたじゃない?〉
「あ、あれね!」
(そうか、涼子ちゃんにはまだ言ってなかったわね・・・・)
「実はね、もう治ったんだよ。」
〈え!?シゲ先生のお薬が効いたんですか?〉
「ううん。軒猿が・・・あの時の忍者が解毒剤をくれたんだよ。もう大丈夫。」
〈ええ!?じゃあ、倒して捕まえたんですね!?〉
「ううん。助けてもらった上に、逃げられちゃった。」
〈え!?それでよくもらえましたね!?〉
「だよね~あははは。ホント・・・なんでくれたんだろう・・・・」
そう言われると、疑問になった。
いくら、他に横取りされそうだったとはいえ、片腕が不自由なままの方がよかったんじゃない?
今回がダメでも、次にチャンスがあるわけだし・・・・
(ああ、でも、ラクシュアラーを瑞希お兄ちゃん達が処理したみたいだから、お金を出してくれるところがないのか・・・)
あの裏サイトもどうなったんだろう?
後で確かめてみないと。
〈凛君?〉
その声で我に返る。
〈ごめんなさい・・・私、何か悪いこと言った・・・?〉
「いや、そんなことないよ。むしろ、逆。」
〈え?〉
「しなきゃいけないことに気づけたからよかったよ。ありがとう。」
〈凛君・・・〉
「あ、今のありがとうは、気づかせてくれたことに対してのありがとうだからね?だから今から言うありがとうは、心配してかけてきてくれたことへのありがとうを言います。」
〈クス!わざわざ宣言しちゃうんですか?〉
「その方が、誤解されないじゃないですか?」
電話口で笑う友達に、心を込めて伝える。


