「そらっ!!」
ガキン!
「あっ!?」
(トンファーが!)
床をすべって行く最後の武器。
「これで金は俺のもんだっ!!」
(金!?)
なにそれ!?どういうこと??
そう聞く前に、私めがけて振り下ろされた真剣。
「凛君!!」
「涼子ちゃん!!」
敵の言葉も気になったけど、今は涼子ちゃん。
なおも、私をかばおうとするので、守るために抱き寄せる。
両手が動けば、両手で刃先を挟んで受け止めるけど――――――――!!
(だめだ!右手の感覚がない・・・!)
だから左手で、涼子ちゃんを精いっぱい守る。
敵に背を向ける。
(―――――――――――これが一番、被害が少なくて済む斬られ方だから!!)
ザクッ!!
「あああああああああああああああ!?」
「それ、アウト。」
「・・・・・・・・・・・・・・え?」
大声に合わせ、床に何かが落ちる振動が伝わる。
「人の手柄、横取りしてんじゃねぇーぞ?」
その言葉で、反射的に振り返る。
本来ならば、刀を構えたボス忍者がいるんだけど――――――――
「お、前は!?」
「片腕を負傷させたのは、俺だぞ?」
いたのは、私の右腕をダメにした敵。
「最初に私達を襲ってきた忍者!」
「呼び方長いよぉ~メガネちゃん?スマートに行こうよ?そうだね~なんて呼んでもらおう・・・」
「り、凛君、あれ・・・!」
ん~と言いながら腕を組んで考える忍者をよそに、私の腕の中の涼子ちゃんが指さす。
「あれは!?」
正確には、その足元を涼子ちゃんは指していた。
「あば、ば、ば、ば・・・!」
口から泡を吹きながら、床にうずくまっている忍者のボスがそこにいた。
(まさか!?)
「そいつ、君が倒したのか!?」
「邪魔だっただけさ。」
そう言うと、ブルブル震えながら、けいれんしている男の手から刀を取り上げる忍者。
誰の目から見ても、ボスが再起不能で戦えないのはあきらかだ。
「凛君!他の忍者達も!」
「え?」
涼子ちゃんの声で周囲を見渡せば、十数人は残っていた忍者が全員倒れていた。
ある者はもがき苦しみ、ある者は死んだようにピクリともしない。
それで自然とわき起こる疑問。


