一目惚れだった。
可愛くて、色も、デザインも、ピッタリだと思った。
「はい、涼子ちゃん。」
「これは・・・?」
「開けてみて。」
案内されたテーブル席で、いや~ん♪・・・じゃなくて、『慰安』旅行のお土産を涼子ちゃんに渡す。
2人で入ったお店は、チラシのお店は忍者屋敷らしく、畳も敷かれた作りだった。
ちゃぶ台のようなテーブルの上で、氷の入った湯呑が2つ置かれる。
「ご注文は?」
「僕は甲賀流忍者のお抹茶セットで~涼子ちゃんは?」
「わ、私、お抹茶だけで・・・」
「遠慮しないで。それともダイエット?涼子ちゃん、もっと太った方が良いから、パフェとかどうかな?」
「や、やだ、凛君てば!それじゃあ~伊賀流忍者茶そばセット、デザート付きで・・・」
「かしこまりました。」
忍者服のお兄さんが笑顔で答えて去って行く。
それを見送りながら、持ち歩いていた品をちゃぶ台の上に出す。
話は冒頭に戻る。
「はい、涼子ちゃん。」
「これは・・・?」
「開けてみて。」
彼女に向けて差し出せば、両手で恐る恐る受け取る涼子ちゃん。
その姿がおかしくて、可愛くて、笑いをこらえながら言った。
「ふふっ・・・・!大丈夫だよ。開けて爆発したりしないから。」
「と、飛び出しません?」
「絵本じゃないから。」
「そ、そうですね・・・開けてみます。」
そう宣言すると、藍色の包装紙と、ピンクのリボンが斜めにかかった小さい包みを開き始める。
私も、どのようにラッピングされているか気になったので一緒に見た。
リボンをほどき、藍色の包装紙をとけば、茶色の小箱が出てきた。
それに涼子ちゃんの手が触れる。
箱を開けた。
「あ・・・ヘアピン!?」
涼子ちゃんへのお土産は、可愛い3種類のヘアピン。


