「で?どないするんや?」

「え?」

「誘われたんはわかったけど、なんちゅーて断るんや?」

「断る!?」

「うはははは!またそうやって、とぼけてぇ~!ぶっちゃけ、行かへんのんやろう?」

「なに言ってんの!?」




このLOVEチャンスを冗談!?

馬鹿じゃないの!?





「行くに決まってるじゃないですか!?何でキャンセルしなきゃダメなんですか!?」

「何でって~」





怒る私に、眉をハの字にしたヤマトが言った。





「自分、男の子設定やけど、女の子やん?」

「それがなにか?」

「水着、どないすんねん?」

「え?」



水着?



「あのメンツで、凛1人だけ、海に入らへんわけにはいかんやろう?女の子の日を理由に断れば、それこそ女子やってバレるやんけ?」

「あぁああああああ!?」



(忘れてた!!)



バカなのは、私の方だった!?



〔★一番忘れてはいけないことだ★〕



言われて思い出した衝撃の事実。

一気に体中の血の気が引く。

叫ぶ。





「忘れてた!瑞希お兄ちゃんとのお泊りに気を取られ、忘れてましたよぉ~!!」

「うはははは!なんや、なんや?旅行に浮かれて忘れとったんかいなぁ~?」

「忘れてた!てか、抜け落ちてた!!」

「ぶっ!うははははははは!!そりゃあ~抜けとるのぉ~!わしゃてっきり、前みたいに、瑞希お兄ちゃんと入る気やったんかと思うたでー♪」

「なっ!?」

「おっ!リンゴアメみたいになってるでぇ~!?さては想像したんやなぁ~?すっけべぇー!」

「あんだとコラ!?入るかボケ!!」



〔★現実では入っている★〕