彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)






夏期講習は暑苦しかった。



「努力した奴が上に行ける!!受験は戦争だ!合戦だ!!人生における節目、節目の戦いだぞっ!!」



教室内は、しっかり冷房が利いてるのに、熱いと感じるのはなぜだろう・・・・





(あーあ・・・先生も、周りも真面目モードだな・・・・まぁ、本気で受験してるんだろうな・・・)





“凛は真面目すぎるから、適当に聞くことが大事だぞ?たまには、聞き流すぐらいの軽さも持てよ?”




そうおっしゃって下さった愛する方のお言葉に従い、右から左に受け流す感じで、公私の言葉を聞く。

真面目な顔のまま、何か言うたびに小さくうなずく。

そのせいだろうか。



「話は以上だ!!みんな熱心に聞いてくれたが、そこの黄色いワンピースの子!菅原さん!!」

「は、はい!?」

「君は特に、私の言葉に耳をかたむけてくれていた!本校への入学ももちろんだが、夏期講習、君の参加を期待している!!」

「あ、ありがとうございます・・・!」





ガシッと手を握られ、熱血オーラで明るく言われた。

おかげで、教室中から注目を浴びる。





(かんべんしてよ・・・!)





凛道蓮にしても、菅原凛にしても、目立とうという気はない。

それなのに目立つってしまう自分の運勢を今日も恨む。

そんな私に、塾の人気講師は問いかける。





「ちなみに、僕の話のどこがよかったかね!?」



どこって・・・・



(うなずいていただけだから、聞いてないよ。)



どうしよー?



返事に困ったのは、ほんの5秒程度。

困りはしたけど、悩みはしない。

上手に世渡りしろと獅子島さんも言っていたので答えた。