「わけありはわかったけど、顔洗って来い。朝飯できてるから。」
「はぁーい♪」
さわやかな笑顔で言われ、不愉快な気持ちも吹き飛ぶ。
(本当にもう、瑞希お兄ちゃんさえいれば、何もいらない!!)
そんな思いで、洗面台に向かう。
昨夜はモニカちゃんが外泊だったので、今日の洗面所はすぐに使えた。
レバーを動かし、水を出す。
手に触れる冷水が顔に触れるたびに、ぼんやりした頭がさえて行った。
「はぁ~気持ちイイ!」
そしてそれは、突然訪れた。
「凛たん。」
「わああ!?」
顔を洗って顔を上げれば、真後ろに人がいた。
「れ、烈司さん!?」
正確には、色男。
前髪が下りた状態で、いかにも女好きという雰囲気の占い師お兄さんだった。
いつもと違う姿に驚きつつも気づく。
(あれ?何か違う?)
目がとろんとしてるから?
洗顔前だから??
いや・・・見た目が違うんじゃなくて・・・・
(雰囲気が違う・・・・?)
そうは思ったけど、ここは洗面所。
人が集まる理由は1つ。
身だしなみのためだ。
急いでフェスタオルで顔を拭きながらあいさつした。
「お、おはようございます、烈司さん!すみません、僕もう終わったので、すぐどけ~!」
ガシッ!
「う?」
突然、両手で両頬をはさまれる。
モミモミモミ。
「あ、ちょ、なに?え?れーじさ・・・・??」
上下左右に、グルグルと、ほっぺをなでまわされる。
「な、なんなんですぅ~!?」
「うーん・・・・」
私の問いに、たっぷりとほっぺをもんでから彼は言った。
「凛たん、運勢が超最悪じゃん。烈司さんの占いじゃ、今日は悪いことがある日だ。」
「朝っぱらから、なに不吉なことを言ってるんですか!?」
〔★しかも悪い結果だ★〕


