彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)






「凛は真面目だな。」

「え?」

「素直なことは良いことだ。正しく生きることが良いことだ。でもな・・・昔は、病院で『ガン』だって、患者本人に宣告されることはなかったんだぜ?なんでかわかるか?」

「え?ええ?知らなかったです・・・」

「くっくっ!はい、時間切れ~答えは、『思いやり』だ。胃潰瘍だ、盲腸だって大嘘ついて、ガンだって本人に教えなかった。それだけ重い病気だから、患者を苦しめることになると思ったからなんだ。」

「あの・・・それと、僕の質問への答えとは、どう・・・・?」

「『ついていいウソもある』」





その言葉に合わせ、抱きなおされる。





「凛、世の中にはな、ついてもいいウソもあるんだ・・・」

「ついていいウソ・・・・?」

「そうするしか方法がなかったから・・・ウソつくしかなかったって意味だよ・・・・」

「僕を・・・・かばってくれてるんですか・・・・?」

「可愛い子ほど、ひいきしたくなるだろう?」

「ぼ、く、可愛くない・・・・」





あなたが思うように、可愛い子じゃない。




「良い子でも・・・ない・・・・!!」

「奇遇だな、俺もだ。」





そう言って、ギュッと抱きしめられる。

額と額がくっつく。





「・・・・・・・・ごめんなさい・・・・・」

「うん。」

「ごめんなさい・・・瑞希お兄ちゃん・・・・」

「うん。」

「僕は・・・・・」

「気にすんな・・・ワル同士、仲良くやろうぜ?凛が本当に話したくなったら、その時に教えてくれ。大ウソの答え?」

「うん・・・・。」





神様、神様、ありがとう。

真田瑞希様と会わせてくれて、ありがとうございます。

あなたがいるから頑張れる。

あなたがいるから、強くあろうと思える。

あなたがいるから・・・・・・







「僕は幸せです・・・」

「うん・・・・」






こわばっていた体の力が抜けていく。

緊張がほぐれ、彼の体に身を任せることが出来た。

瑞希お兄ちゃんと目があった時、優しく微笑まれた。

もう、恥ずかしくも、照れくさくもなかった。

同じように、微笑み返す。

自然な仕草で。

そうすれば、グッとそのたくましい胸に押し付けられる。

お兄ちゃんのにおいでいっぱいになる。