彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)






「7時間も、のろけられる方の身になれっての!ばーか。」

「だ、だって~!」

「まぁ・・・そんだけ愛情が深いと、失った時の気持ちは半端ないよなぁ~・・・」

「物騒なこと言わないでくださいよ!?なんですそれ!?僕の好きな人に死ねっておっしゃるんですか!?」

「そうじゃねぇーって!ちょっとばかし・・・昔を思い出しただけだ・・・」

「昔?」



(それってまさか―――――――――!?)





「瑞希お兄ちゃんの恋バナですか・・・!?」

「聞きたい?」

「うう!?は・・・半分半分、です・・・!」

「じゃあ、また今度な。」





そう言って頭をなでられる。

話を打ち切られ、残念な半面、どこかで安心もした。



(過去の恋か・・・)





今のことに精いっぱいで、考えたこともなかった。

そんな私でも、わかるのは・・・。





「瑞希お兄ちゃん、カッコいいから、すごくモテたでしょうね・・・」



恋愛面でも、人気だったんじゃないということ。

それに相手は、興味なさそうにつぶやく。



「どーかなぁ~俺、硬派だったからなぁ~」

「で、でも!お・・・・大人の体験とかは、したのでは・・・!?」



キスとかキスとかキスとか!!



〔★今の凛ちゃんは、キスしか思い浮かばない★〕





「なぁーに、あせってんだ?オメーはぁ~?」





あたふたする私に、頬杖つきながら瑞希お兄ちゃんが言った。





「それは、凛が役職を決めたら教えてやる♪」

「えええー!?やる気が半減したんですけど!?」

「削るなよ!しゃーねぇーな・・・・!代わりに、別のこと教えてやる。」

「別のこと?」

「旅行で捕まえたのぞき魔のことだ。」





その瞬間、なごやかだった空気が変わる。





「恋バナの後で、それですか・・・?」

「ハッキリするまで言うなって、伊織がごねやがったから・・・やっと今日、確定したんだ。」

「確定って?」

「ほら、凛を助けた飛び道具。棒みたいな刃物があっただろう?」

「あ、バーベキューで使うくしみたいなやつですよね?」

「あれな、肉やピーマンを刺す道具じゃなかった。」

「え?じゃあ、なにかの部品・・・?」

「人間を刺す道具だった。」


「・・・・・・はい?」




にんげんを、さすどうぐ?