そうとわかれば、私の出す答えも決まってる!!



「海が良いです!!」

「へ?」

「凛たん?」

「僕、海に行きたいです!!瑞希お兄ちゃんお勧めの海を見ながら入れる温泉へ!!」

「マジか凛!?」





言った瞬間、パアと顔を輝かせる瑞希お兄ちゃん。





「だよな~!?夏と言えば、海だよな!?」

「わ!?」





そう言うなり私を思いっきり抱きしめる愛しいお方。

助手席から体をひねらせ、それをしてのける彼はやはりすごいと思う。





「そうかそうか~♪凛がそこまで言うなら、海でいいなぁ~♪」

「あう・・・」





頬ずりされ、良い子良い子され、顔が熱くなる。

ハートも燃え上がる。





「も・・・・もちろんです!海でお願いします!!」

「よっしゃ!決定~!いいな、烈司!?」

「はいはい、お熱いことで~」





嬉しそうに私を抱きしめる瑞希お兄ちゃんに、呆れたような顔でタバコをくわえて火をつける烈司さん。



「んじゃー海に決定な。」

「おう!」

「は、はい・・・!」

「サンキュー凛!」




チュ♪




「ふぇ?」




やわらかい何かが、私の頬に触れる。





「あはははは~俺ら、気が合うな!」

(い・・・・・・・・今のは・・・・・!?)



「楽しみだな~海!凛は、良い子良い子♪」



チュ、チュ、チュ♪



(ふひゃあああああああああああ!?)





ま、間違いない!!


私の両頬に、瑞希お兄ちゃんの―――――――





(唇がふれた!?)


いや、押し付けられた!?


「ちゅー・・・・!?」





(チューされたよぉぉぉ!!)




酔ってないのに!

事故も起きてないのに!!





(自主的にキスしてくれた~~~~~~!!?)



〔★奇跡が起きた★〕



「おーおー、いつから、モニカのモノマネはじめたんだよ、瑞希~?ありがとうのチューかよ~?」

「たりめぇーだよ、ばーか♪」

「で、ですよねぇ~~~~~~~!!?」



(びっくりした! そう烈司さんが言ってくれなかったら、強烈な幻覚だと思いこむところだった!!)



〔★それだけ嬉しいらしい★〕



「マジで凛は良い子だなぁ~♪よしよし!」

「そ、そんなぁ~・・・えへへ・・・♪」



その後、瑞希お兄ちゃんからの感謝は、しばらく続いたのだった。