「だからね。暖人は、なにも気にしなくていいの。
あいつらに捕まったのも、姫が悪いし。
姫が、弱いから、あんなやつらに捕まったの
もっと、姫が.......」
一筋の涙とともに、姫は言葉を失う
それは、悲しみや苦しみからの涙ではない
姫が、純粋に月華を愛しているがゆえの涙
月華を危険に晒してしまった、自分の弱さへの贖罪
それは、憎しみと似ている
姫から涙がホロホロと落ちるのと同時に、暖人の座るパイプ椅子も同じく鳴く
かなしそうに、寂しそうに
姫と暖人の距離をゼロにする
震える手で姫を抱きしめる暖人は、何を考えているのか。

