パタリと閉じた扉 フードを深くかぶる ケータイで時間を確認すると15時丁度であった 歩いているとやっと人混みが見え出す 人通りの多いところに着き、周りを見回すと幾人か月華の下の子たちがうろうろしていた たぶん、捜索範囲がかなり広がっているのだろう 私は気配を消して駅まで歩く ケータイ番号は月華の誰にも教えていない と言うよりも、持っていないことにしてある 下手にGPS探知されてもこまるからだ 駅につくと変わらず黒蝶が留まっていた