少しすると奥から二つの影が出てくる 一つは先ほどのキャラメル色 もう一人が私の尋ね人だ 「…………。」 張り詰める空気に私はフードを深くかぶり直す チラリとそちらを伺う すると、彼と目が合う 彼は鋭く目を細める 「なんのようだ」 カウンター越しにいても彼の殺気がビシビシと皮膚にあたる さすが、"月華"の元幹部だ