月の瞳を持つ少女







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暑い日差しが肌を突き刺す









私はある場所へ向かっている







倉庫から目的地までは幸いにも歩いて50分ほどのところ









遠いと言われれば遠いが、あまり近すぎるとかえって都合が悪い














月華の倉庫は繁華街のような栄えた場所とは相反し、とても静かで周りに民家は一つもないような穴場にある









でも、生い茂る木や林が影や妨げとなり敵襲されにくい








とても計算された立地だ









つまり、人が隠れることも容易ということ










現に、私は誰かしらに尾行されている








それも1人ではなく、5人……いや、6人の気配が頭の後ろから感じられる








私"でなければ"気が付かないだろう。








しっかりと訓練されている良い尾行だ