『むかしむかしの物語ー。
空は黒く世界人口は100人に満たなかった時代。
上空では火花が所々に散り、人々に恐怖を与えた。
上空では神々の戦いが続き、人々は死に絶えた。
戦争が続いてからもう5年。

「誰か…止めてくれ‼」

それが人々の願いだった。いつも願い、いつも叶えられなかった願い……。
そして、人々が諦めた願い…。
もう死にたい、もう死なせてくれー…
人々は絶望に埋め尽くされた世界で嘆いた。
その時ー

「その願い、承った。」

空から声がした。5年もの願いが聞き入れられた瞬間だった。
空が割れ、1人の少年が杖をもって降臨した。そして全ての者に言った。

「この世界は汚い。
神々よ!その力は何に使う?
人よ!その怯えは何になる?
我思う。全ての者に祝福を与えるべきだと!
我、この世界を変えるものなり!
我に逆らうな、命を失いたくなければ!」

争っていた神々は、武器をおろしその者に頭を下げた。
「おおっ!」
人々はこの戦争の終わりを喜び、空に光が差し神々は怯えていた。

たった1人の少年にー…。』