空高く、舞い上がれっ。


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目が覚めると、わたしの部屋に寧音と尊が寝そべっていた。驚いて二人を揺すり起こす。
やっと起きた寧音は、目をこすりながらあくびをした。まだ脳は眠りについているようだ。

「あんたたち、なんでいるの!?」

寧音の両肩を揺するわたしの大きな声に、寧音は化粧をしたままの目をパチパチとさせた。

「歩舞、あたしに電話したこと覚えてる~?」

「え?」

その後ろでやっと起き始めた尊が見えた。

「泣きながら、今すぐ来てーッ‼て。
何かあったのかと思って尊と一緒に来たの」

そんなこと……まったく覚えていないよ。
あまりにショックが大きすぎて、記憶がないようだ。

「譲治もここに来たんだよ?」

「えッ!?」

どうやら昨日の夜、泣きすぎたわたしは二人が来た後も泣き続け、皆で慰めてとすがったらしく。譲治は、尊が皆で慰めようと呼び出したらしい。

「譲治は少ししてから夜中に帰って行ったよ。俺は真面目だから明日も学校行くんだよって言って……」

寧音の言葉を聞いてふと、時計を見た。針はすでに昼の方向を指している。